行政が「ひきこもり」を解決できないワケ
当事者側からするとシンプルなんです。
「社会が受け入れてくれないから」
この一言に尽きます。
シンプルですが根強い問題。
行政の取組みは、ひきこもり当事者の頭脳改革をして社会復帰させるといった考え方です。社会からはじかれた人には何かしら原因があり、頭脳改革をして再び社会に取り込めようと。
しかし、この考え方に固執している限りひきこもりは解決しないし増加は避けられません。問題は社会にあるのですから。
もっというと日本が自殺率の高い傾向にあるのも同じ原因です。
日本社会は寛容性がとても低いのが現状です。
毎年公表される世界幸福度ランキングにおいて日本は58位となりました。この結果はほかの先進国と比較してとても低いものです。その要因として大きかったのが「寛容さ」の項目でした。
「人はそれぞれ違うものだ」と頭で理解していても感覚として身についていない。
何年も前から「多様性」、「ダイバーシティ」と声高に叫ばれていながら実現していないのが証拠です。最近では「一億総活躍社会」。政治行政もさすがに問題意識はあるんでしょうが言葉だけ変えるだけで社会が変わらないのが現状です。
問題は明らかなのですから霞が関の頭脳明晰な方々にはぜひ解決策を考えていただきたい。
すこし反れますが、国民すら受け入れられない社会で本当に外国人労働者に居場所はあるのか。寛容さはあらゆる点において重要な問題なのは間違いありません。